4日目

06:00。起床。平熱。おなかが痛い。
06:30。トイレ。昨日と同じプチスイートポテト大が4本。下痢ではない。
07:00。熱低め。あご、首、ひじ、左腕注射したところ、腹筋の上部、わき腹あたりが関節痛や筋肉痛のような弱い痛み。しくしくとした弱い腹痛もあり。風邪の治りかけみたいで、ちょっと調子が悪い。
07:20。看護師に状態を報告。25mgの坐薬で痛みを抑えるのもよしとのこと。坐薬ワールド継続か。様子を見る。
07:30。トイレ。中ぐらい、普通に出た。便がしろっぽい。
08:00。平熱。朝飯をおいしくいただく。今日はレベトールを忘れず。テーブルに今日の分を置いていたから。
08:50。お腹シクシクする。トイレ、ちょっとだけ出る、下痢ではない。ちょっとまた体温が上がってきたのか、気のせいか。とにかく体調悪い、これなら会社休むかなって感じ。
09:00。ちょっとだけ高め。今日も一番風呂。今気づいた、寒気じゃなくて、皮膚触覚の過敏か?冷えた体にシャワーのお湯、当分あてれば慣れるもんだが、ずっと違和感が。寝間着のすそもすれるとびくっとする。これも副作用なのかな。
09:20。携帯で母の携帯に電話、らくらくフォンは万歩計が付いているらしいので、使いなさいよって薦めたら、説明書読むのがめんどくさいんだと、やれやれ。ネット接続。やはり日記のページビューが増えてる。治療する予定の人も見てるのかな、あまり参考にならなくても何かの役に立てばいいなと思って、別に何にも役に立たないか。おいらが不安なとき助けになったのは、他の人の闘病記だったから。でも、とにかく肝生検の様子が良くわからなくて、おいらのときのその様子を細かく記述したのってのは、そういう意図もあるんだけど、誰か参考にしてくれたかな。
10:00。体温変わらず。洗濯を始める。前洗濯していたおじいさんが、間違えてもう一度洗濯機のほうにカードを入れたらしく、ありがたくそれを使わせてもらった。その後談話室で読書へ。
10:30。談話室にナース姿の例の看護師、また坐薬の薦め。どうも10回分の坐薬が出ているらしく、すでにたくさん残っていて、もったいないので使って欲しいらしい。なんと、はさみで半分に切って使いなさいと。そこまでして、、さすが坐薬ワールド。でも、その半分に切る作業が楽しそうなので、やらしてもらった、「ほんとに楽しいの?」「えぇ、こういうの楽しいですね。」すっかり坐薬ワールドの住人です。
10:40。H薬剤師が談話室に、白内障のおじいさん3人を連れて、退院後の目薬の点し方について独演会。ipodのイヤホンをはずして盗み聞き。「目薬は、薬箱とか机の上とかに置かんでくださいねぇ、モノの本によるとまちごぉて瞬間接着剤を目に点した人がおってじゃそうです、あれはほっとけばそのうちに外れるそうですけど本人はパニックになりますけぇね、他のもんと間違ぉたらいけんけぇ目薬は薬箱じゃのぉて冷蔵庫に入れとってください、いいですね。」なるほど。あ、でも金魚の醤油チューブが冷蔵庫に入ってたらヤバくね?って心の中で突っ込みながら、感心してました。おじいさん、H薬剤師のテンションに感心したのか「あぁたみたいによぉ説明してくるる人は、初めてですわ。」えぇ、私もそう思いました、同感です。
11:20。談話室に同室のFさん。洗濯機が開くのを待っているのだそうで。Fさんとしばし閑談。Fさん専業農家だそうで、お米を個人宅に発送されるほど手広くされている、「ま、普通にしとったらやっていけんですからね。」その後、C型肝炎やその後の進行した病気の話なんかをしたあと、新札旧札と例の偽金事件の話。
12:00。体温がどっと下がる。これは体温上昇の前触れか。なんと、昼食に鰻丼が出る、これは病院食なのか!!感動したのでデジカメで写真撮った。おいしくいただく。
13:00。確かにジンクスどおり体温が上がるも、まだ36度台ぎりぎり。どっちかというと、上半身の皮膚感覚過敏、布団をかぶってもびくびくする、これに集中してしまうといらいらする、何かほかのことをすれば忘れられるけど。
13:20。談話室へ。違和感はあり。
14:00。ドンと体温上がる。ジンクスどおり。例の看護師(Tさんと判明)に見つかる。座薬してくださいって迫る。談話室退却。でも坐薬はせず、もっと先が見たい。この先の1年が想像できるから。
14:50。肝生検の患者さん、処置室の前で不安そう、先週のおいらとおんなじだね。数え間違いがなければ、5人目の人かなぁ?
15:00。体温は水平、きつくは無い。ネットつなぎに玄関ベンチへ。なんと、おいらに対して会社にアポ取りがあったらしい。この人、おいらが仕事でパッとして無いってこと気づいてなかったのかなぁ。先輩の容態などが確認できて、ちょっと安心。
17:20。A医師より朗報。肝生検の組織検査により、4段階中、繊維化があまり進んでいない「1」の状態であることを知らせていただいた。おいらの場合はまだ先がありそう、すぐに治療に入る必要もなかったりしたかな、ま、いずれはやることなんだろうけど。ま、もしウイルスを排除できなかったとしても、すぐに強ミノ週三回とかにはならなさっぽい。ま、今のところ、ウイルスの数のほうが問題だけど、今度の月曜日の検査、この結果が月末に来るようだが、下がっているといい感じって事のよう。炎症の度合いも含めて、月末に期待しよう。

しかし、何たる偶然の連鎖だろうか。
たまたま会社の健康診断で17年ぶりに血液検査したのが、慢性肝炎発覚のきっかけ。14年前の献血で抗体が出たってことを考えると、それまでにHCVに感染したと考えられるが、慢性肝炎になったのはわりと最近だったということか。けど、感染してしばらくして肝炎が始まってた可能性もあって、結構繊維化が進んでいたかも知れず、そうだとしたらその後が大変だったかも。仕事はたまたま切れ目ができて治療にはちょうどよいタイミング、ペグ+リバ療法も承認したて。仮に、もっと早めに検査でわかってたら、もっときつくて成功しにくい方法をを選択してたかもしれない。
前にも書いたけど、この状態はなるべくしてなっている、誰か筋書き書いているようで、ちょっと恐ろしいというか笑えるというか。

ま、そういう妄想で、暗示をかけるってことも、治療には大事なことかな?ってことにしておく。

18:00。体温若干上がるも、たいしたこと無い。夕食、ちょっと今日はボリューム少な目かな?鶏肉のソテー、えんどうの炒め物、サトイモの煮物柑橘系の風味あり。なるほどそういえば、汁がなかったな。レベトールちゃんと飲む。机の上においておくのがいいみたい。早速明日のやつも置いておこう。
18:40。病室に、久しぶりS看護師登場。「久しぶりに会ったような気がしますね」って実に素直な挨拶をすると、「昨日の朝あっただろ」という突っ込み。日記をつけてるぐらい日々イベントに事欠かない患者にとってはずいぶん昔のようだが、看護師さんの時刻スケールではただのルーチンワークとしての日常、ただの翌日。ま、同僚が出張で一日どっか行った後、「久しぶりに会ったな」なんて挨拶はしないな、おいらも。ま、業務というのはそんなもんかも。
19:00。今日は誰も来ないな。退屈な夜になりそうだ。体温平熱よりちょっと高いだけ。談話室行ってくるかな。
「盲目の時計職人」第七章「建設的な進化」、何が圧力となって遺伝子は進化していくのか、あたりの話。なぜ、チータとガゼルは一方だけ進化して他方を絶滅させることが無いのかなど、、

いつも談話室にいる、鼻にチューブつけているおじいさん、よく似た顔の背広につれられ談話室に入ってきた。丸いテーブルの席を譲り合ってる、ひょっとすると他人かと思ったが、どう見えても顔は親子、悪くても親戚だ。次第に慣れて、楽に会話しているのを見ると、ほほえましい。やっぱり、きっと親子だ。

お父さん、お母さんと娘さんといっしょに、ちょっと遅めの病院食。あ、この人、今日処置室の脇でストレッチャに寝かされていたのを見たぞ、肝生検の安静解除、家族でいっしょにご飯って事だな。お父さん、カップヌードルもつけて、猛烈な食欲。気持ちわかるよ、すごく緊張がほぐれるもんね。

そろっと誰か入ってきた。見ないようにして覗いてみると、談話室にあるデジタル体重計に、まるで手漕ぎボートに乗るかのごとくそろっと足を乗せて、増えていく数字を覗いているお嬢さん、10秒ぐらい覗き込んでる、一度止まると減りはしないよ、その数字。ボートから降りて、また足音を立てずにどっかに行っちゃった。

気が散って、本なんか読めやしない。「遺伝子が、生物の体を借りて、軍拡競争しているからこそ、進化が洗練化する、でもその差はちっとも埋まらず、コストだけがかかる傾向がある」なんてのより、現実の人間が示す反応のほうが、数倍面白いに決まってるじゃない。
21:00。37.0℃。あごあたりの関節痛がたまにチクッとする。頭右前あたりがちょっと痛むか。ま、それほど気分は悪くない。
22:00。ちょっと体温が下がり、平熱に近づく。今日は、坐薬の手を借りずに過ごした。朝はなんとなく調子が悪く、何かに助けを求めそうになったが、あの感じを経験できたのはよいことだったと思う、医療的には間違いかもしれないけど。ちょっと、あごがチクって痛みがすることもあるけど、寝るのには問題なさそう。