善通寺境内の楠、弘法大師誕生の頃にはここにいたのだそうだ。

年老いてなお力強い幹とは対照的に、末端の枝にたくさんぶら下がる葉は「生」。
抑えきれず思わず葉っぱを触らせてもらうと、いやがってるのかよく分からないが、「ちちち」という声をたてた。
枝がその周期で揺れて、葉と葉がそれぞれつつきあった時の音である。
風が吹くと、辺りで「サー」と木がざわめく、それは良く知っているのだが、それをミクロに分解すると、「ちちち」となる。
おいらは、そんなことも知らなかったわけだ。