いま、市民講座が終わって、福山から自宅まで、JR鈍行に乗って帰る車中、行程約二時間。
尾道を過ぎて糸崎の手前。
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車中のみなが一方の車窓を見る、誰もがだ。
内海。
黒い海の向こうに赤く染まった島々が見える。どこにも水平線は無く、視野のすべてがそれ。
おそらく土地の人も多い。でも誰もがその景色に目を奪われる。美しい。
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あわててデジカメを取り出そうと思ったが、幸せのときはそう続かない、断念。
でも、正解である。あれだけのパノラマを、レンズがフラッシュメモリなんかに押し込むことなんかできない。そもそも撮る事自体無駄なのである。
